ミニクリップライトを白色に改造する

100円ショップで購入したミニクリップライト。 買ったのはいいけれど、よくよく見たら赤色LEDが付いていました。 よし、白色仕様に改造だ。

白色ミニクリップライト

アジェンダ

ミニクリップライトって何だ?

このミニクリップライトは、100円ショップのキャンドゥで購入したものです。 こんな姿で点灯に並んでいました。 小型の本体にクリップとスイッチまで付いています。

ミニクリップライト表

惜しむらくは、赤色LEDが付いているので、普通に照明としては使いにくいのです。 これが白色LEDだったら、どんなに良かったか。 しかたない、改造してやろう。

赤いLEDのひかり

クリップライトを調べる

まずは、クリップライトの構造を調べてみます。 クリップライト開けると、ヘッド部分と本体に分かれ、 本体内部にはLR44型ボタン電池が3個直列に収納されていました。

クリップライトを開いたら

写真の左側にあるヘッド部分に主要な回路が入っています。 この基板に搭載されている部品は、LEDとチップ抵抗器だけです。

ヘッド部分の詳細

ハンディテスタを駆使して、チップ抵抗の値と動作時の電圧を測定して回路図にしてみました。 公称4.5VのLR44電池は、3.5Vにまで電圧が低下していました。 また、20Ωの抵抗での電圧降下からLEDを流れている電流は、実に70mAであることがわかりました。 よくコレだけの電流を流して、壊れないものですね。

クリップライトの回路図

改造に必要な部品

今回、赤色LEDの代わりに取り付けたのは、 秋月電子通商で最も明るいとされている 超高輝度白色LED OSPW5111A-YZ です。 一個購入すると、電流制限用抵抗器とLEDキャップが付属してきますが、 今回はこれらは使いません。

白色LED OSPW5111A-YZ

赤色LEDを白色LEDに交換すると、 順方向電圧降下の違いから電流が減ってしまうと考えられます。 ただ、赤色LEDに流していた電流値があまりにも大きいことと 白色LEDの絶対定格が30mAとそれほど大きくないことから 20Ωの電流制限用抵抗器はそのまま使うことにしました。 どのくらい電流が流れるかは、後で測定してみます。

白色クリップライトへの改造作業

部品がそろったら、改造作業の開始です。 まず、ヘッダ部分から基板を取り外し、 電池の正極に使われているバネと赤色LEDを取り外します。 半田の取り外しには半田吸い取り器を使用しました。

バネと赤色LEDを取り外す

次に白色LEDを半田付けします。 白色LEDのアノードとカソードを間違えないように注意しましょう。 長い端子のほうがアノードです。

赤色LEDが取り付けられていとのと同じように、 基板にぴったりくっつけて半田付けします。 半田付け箇所がLEDにかなり近いので、熱を加えすぎないように注意しましょう。

白色LEDを取り付ける

最後に白色LEDのリード線を短く切り、 電池の正極のバネを白色LEDのアノード側に取り付けて完成です。

基板の完成
白色ミニクリップライト

白色クリップライトの電気的測定

出来上がった白色クリップライトを電気的に測定してみました。 その結果、20Ωの抵抗器での電圧降下が0.4V、 白色LEDでの電圧降下が3.6Vという結果になりました。 電流は、20mA流れている計算になるので、ちょうどいい値と言えるでしょう。

白色クリップライトの回路図

この回路では、内部抵抗の低い電池を使った場合には、 白色LEDを流れる電流が30mAを超える心配があります。 その場合には、電流制限用抵抗器の値をもう少し大きくしてやる必要があります。

白色クリップライトの実用例

さて、出来上がった白色クリップライト、何に使いましょうか。 私は、電子工作写真の補助光として使う用途を考えました。

マーキングへの補助光として使う

左の写真は、正面からの照明だけで撮影した写真です。 何かマーキングが有る事はわかりますが、不鮮明です。

右の写真は、手前から白色クリップライトの光を加えて撮影した写真です。 マーキングが白く浮き上がっているのがわかります。 まだ、光の当て方がこなれていませんが、 これで、電子工作写真の品質を上げることが出来ます。

Updated: $Date: 2007/07/21 01:22:00 $

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